物価高が続く中、私たちの生活に直結する「2026年の春闘(春季生活闘争)」がいよいよ本格化しています。
「今年の賃上げはどれくらい期待できる?」
「あの大手企業はいくら要求しているの?」
ニュースで「ベア(ベースアップ)」という言葉を聞くものの、具体的な金額や、昨年(2025年)と比べてどうなのかが気になっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、2026年1月時点で発表されている自動車・電機・流通など主要業界の要求方針や、大企業の具体的な要求額(見込み含む)を一覧でまとめました。昨年の実績と比較しながら、今年の年収アップのトレンドを解説します。
2026年春闘の全体像|「5%以上」の賃上げ継続なるか
2026年の春闘は、昨年(2025年)に達成された30年ぶりの高水準である「5%台」の賃上げを定着させられるかが最大の焦点です。
連合の基本方針は「5%以上」を維持
労働組合の中央組織である「連合」は、2026年も「5%以上」の賃上げを目標に掲げています。
物価上昇が依然として続いており、実質賃金をプラスにするためには、昨年同様またはそれ以上の大幅な賃上げが不可欠だからです。「賃上げの流れを止めてはならない」という強い意志が表れています。
2025年(昨年)の実績との比較
昨年の春闘は、歴史的な転換点となりました。今年の要求を見る前に、昨年の着地(実績)をおさらいしておきましょう。
- 2025年 最終集計結果(連合):平均賃上げ率 5.33%
- 傾向:33年ぶりの高水準を記録。
2026年は、この「5%の壁」を維持・突破できるかが、日本経済にとっても大きなポイントとなります。
【業界別】2026年春闘の要求額・方針一覧
個別の企業の動きを見る前に、まずは業界ごとの「統一要求方針」を確認します。これが各企業の労働組合が要求を出す際の「基準」となります。
自動車業界(自動車総連):ベア1万2,000円以上の高水準
日本の賃上げを牽引する自動車業界は、2026年も非常に強気な姿勢を見せています。
- 要求方針:ベースアップ(ベア)として月額1万2,000円以上を目安とする方針を決定(2026年1月発表)。
- 背景:人手不足への対応に加え、産業全体の魅力を高めるため、昨年の方針(1万円以上)をさらに上回る目標を設定しました。
流通・サービス(UAゼンセン):6%基準の強気な要求
スーパー、百貨店、外食などが加盟する日本最大の産業別労働組合「UAゼンセン」は、他業界との格差是正を目指します。
- 正社員:定期昇給を含めた総額で6%、ベア部分で4%を基準。
- パート・アルバイト:時給の目安として7%程度の引き上げを要求。
主要産業の方針まとめ表
| 業界・組織 | 2026年 要求方針(目安) | 2025年 実績(平均) | 今年の傾向 |
| 連合(全体) | 5%以上 | 5.33% | 高水準を維持 |
| 自動車総連 | ベア 12,000円以上 | 満額回答多数 | 昨年より強化 |
| UAゼンセン | 総額6%基準 | 約5.8% | 格差是正へ意欲 |
| 電機連合 | ベア 13,000円以上 | ベア13,000円等 | 昨年同水準を維持 |
大手企業の具体的な要求額リスト(随時更新)
現時点(2026年1月21日)で判明している、または予測される主要企業の動きをまとめます。
※具体的な組合要求額は2月中旬にかけて出揃うため、随時情報を更新します。
トヨタ・ホンダ・日産などの動向
自動車総連の方針(ベア1万2,000円以上)を受け、各社とも高水準の要求となる見込みです。
- トヨタ自動車:昨年はボーナス・賃上げ共に満額回答。2026年も「人への投資」として、業界最高水準の要求・回答が予想されます。
- ホンダ:昨年はベア2万円超の回答を出しており、今年も高い水準が期待されます。
ゲーム・IT業界の先行事例
人材獲得競争が激しいIT・ゲーム業界では、春闘の枠組みを超えた早期の賃上げ表明が目立ちます。
- セガ(SEGA):2026年度からの基本給10%程度の引き上げ(大卒初任給を33万円へ)を先行して発表。春闘本格化を前に、優秀な人材確保へ動いています。
企業別 要求額・回答速報リスト
以下は主な大企業の2026年要求状況です。
| 企業名 | 2026年 要求額(ベア・賃上げ) | 2025年 実績(参考) | 状況 |
| トヨタ自動車 | (2月中旬提出予定) | 月額最大28,440円増 | 交渉前 |
| 日産自動車 | (2月中旬提出予定) | 月額18,000円増 | 交渉前 |
| ホンダ | (2月中旬提出予定) | 月額21,500円増 | 交渉前 |
| 日立製作所 | (2月中旬提出予定) | ベア13,000円 | 交渉前 |
| サントリー | ベア含め7%水準(リンク) | ベア含め約7% | 方針表明 |
| セガ | 基本給 約10%UP(リンク) | – | 会社発表済 |
※情報は2026年1月21日時点のものです。各労組の正式発表により数値は変動します。
今後の春闘スケジュール|回答指定日はいつ?
今後のニュースをチェックするためのスケジュールです。「いつ決まるのか」を押さえておきましょう。
- 2月中旬:各企業労働組合が会社側へ「要求書」を提出
- 3月中旬(第2週〜第3週):集中回答日(最大の山場)
- トヨタ、日立、パナソニックなどの大手が一斉に回答を出します。
- 3月下旬〜:中小企業の交渉・回答
まとめ
2026年の春闘は、昨年の歴史的な賃上げ(5.33%)の流れを汲み、「ベア1万2,000円(自動車)」や「6%(流通)」といった高い目標が掲げられています。
企業側も人手不足による「人材確保」が最優先の経営課題となっており、満額回答やそれを上回る回答が出る可能性も十分にあります。
まずは2月中旬の要求提出と、3月中旬の集中回答日に注目しましょう。


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